第1章

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左目で本来なら見えないハズのモノが。 右目で1分先の未来が。 こうして私は『普通』を失った。 ようやく学校(と言うか学園と言うべきか)に着いて校門をくぐる。 校門の所には警備員さんが立っていて、登校してくる生徒や通勤してくる教師に元気な挨拶をしている。 まだ入学して一月位しか経っていないせいか、私はまだ慣れない。 私の学校では警備員さんなんて居なかったから。 ここ、暁ノ山学園は百年近い歴史を持つ学園だ。幼稚園、大学付属幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、短大まである大きな学園。 幼稚園以外は全て入試入学制で、その合格基準も単に頭の良さ、成績によって決まるものではないと云う。 かと言って全くペーパーテストが無いわけではなく、何と言うか良く分からない学校だ。 ただ、わかっている中で少し変わっているのが、その入試全てに面接が課せられているのと、一つの学年の人数が他の学校と比べると少ないと云うことだろうか。
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