冬火ちゃんの猛進撃

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こいつらのペースに合わせてたらおかしくなりそうだ、なんとか主導権を手にしてこいつらをコントロールしなくては…。 「さ~て何をしようかねぇ!なんかしたいこととか行きたい場所とかあるか!?」 「っ!そ、そうね!私新しい服が欲しいからちょっと洋服見に行きた――」 「太陽、ボウリングとはなんなのかしら?」 「ッッ!!?」 「ボウリングってのは単純に言えばボールを転がして真っ直ぐのコースの奥にあるピンを倒す遊びだな。やったことないのか?」 「やったことも見たこともないわ。せっかくこうして遊んでるんだし、三人でボウリングしない?」 「あー、いいかもな」 「"服選びじゃ太陽は楽しめないし、まずはみんなで楽しめることしなきゃねぇ"」 「そだな。俺もボウリングなんて滅多にしないし、いいんじゃね?冬火もそれでいいか?」 「そ……そうね、私は構わないわよ」 「じゃあボウリング行きますか~」 「…………、フッ」 (このアマッ…陽太の好感度上げるために私の案を踏み台にしたわね…!!) (太陽は服に興味無いことくらい私だって知ってるのよおバカさん、どうせ試着して太陽を誘惑させたかったとかなんでしょうけど甘いわよ) 先を行く俺の後ろで女同士の熾烈な争いが起きていた。そんなことに気づけるわけもなく、俺たちは近くのボウリング場へと向かう。
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