冬火ちゃんの猛進撃

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これは意外な情報だ。まさか凛子がゲームをやったことがあるとは……漫画ですら親の目が厳しくてこっそり読んでるくらいなのに。 「優理先輩の家でやったのか?」 「そうね。なんかいろんな男キャラと恋愛するゲームをやったわ。優理がクリア出来ない男キャラをクリアしたりしてるんだから」 こいつの中のゲームのイメージがとんでもない形で形成されてそうで怖いけど、まぁ勉強していただこうではないか。 「よーし、んじゃゲーセンで少し遊ぶ───ッ!!?」 背後から視線を感じた。ただの視線じゃない、距離が一瞬で縮まり背中に張り付くくらいにまで接近され、驚いた俺はすぐに振り返る。 接近してきた視線の持ち主である人物を見て、本気で心臓が縮み上がった。 「───やっぱりなのです、こんなに早い再会は運命にすら感じますね」 紺色の髪をツインテールにした小柄な少女。 つい先日、命がけで喧嘩の域を越えた殴り合いをした今世間を一番賑わせている連続猟奇殺人犯。 「お前ッ……芽衣知ッ…!?」 「お久し振りなのですよ、冬火ちゃんも、ね?」 「ッッ…!!」 冬火の顔が絶望に染まる。それも仕方ないことであるのは重々理解しているので、俺は念のために冬火を背中に隠しつつ、 「なんでこんな所にいるんだお前…」 「アルバイト中なのですよ、"陽太郎"くん」 「おい誰だそいつ」
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