ちゃいるどとらぶる

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…………………もう、何もわからないよ…。 あの冬火が、あんな顔をしてた…あの夜ってなんなの?一体何があったと言うの?何を優しくしたの? ダメだ……頭の中がこんがらがりすぎて気分が悪くなってきた……。 「…………」 「………………向日葵」 黄色い髪を片側サイドに括った小柄な少女、向日葵(ひまわり)はその茶色いキラキラした大きな瞳を俺に向け、クイッと首を傾げていた。 言葉を話さない彼女は手に持つスケッチブックを開き、白紙を俺に向けながら黒ペンで高速で文字を書く。 [どうかしたの?] 「…………あぁ、ちょっとな…」 [何があったかは知らないけど、元気出して] 「……向日葵…こんな俺を励ましてくれるのか――」 [パパが悲しんでちゃ、お腹の子も悲しんじゃうから] 「……………………………………………………………………………………………………………………………………、パ、パ…?」 膝がワハハと笑う俺に、向日葵はスケッチブックに顔を半分隠しながらまた文字を書く。隠れた向日葵の顔は、僅かにだが赤くなっているように見えた。 [お腹の子もだけど、私の事もいっぱいいっぱい愛してね] 「……………」 [だから]と、硬直して沈黙する俺に、向日葵は小さな微笑みを向けて、しかし恥ずかしさも含めた表情で、こう続けた。 [今日もまた、私の事を熱く愛してね。激しくても、私頑張るから]
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