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わたしのクラスの席順は自由で、人気の後ろは競争率が高い。
私は親友の由紀ちゃんのおかげで、毎回、後ろの席を死守できてるわけで、持つべきものは出来る親友。
由紀ちゃんはそれだけでない。佐藤くんが見える絶妙な位置の席を確保してくれる。
私は由紀ちゃんに感謝しっぱなしだ。
由紀ちゃんからすれば、私はオアシスなんだそう。言いたいことも言え、ちゃんと自分の言葉を聞いてくれる。
私は友達なんだから当然だと思うが、個性の強い由紀ちゃんからすると女子同士でも色々あるらしい。
帰宅部のわたしにはわからない世界なのかもしれない。
今日も授業の内容をノートに書きながら、佐藤くんを見つめる。
一番後ろの席から、ななめ三つ目前が佐藤くんの席だ。
髪サラサラだなぁとか思って、見ている自分が恥ずかしくなって顔が赤くなる。
もう二年間も佐藤くんの事が好きで、由紀ちゃんに言わせると告白してこいだけど、そんな勇気ない。
はぁ
「なにため息ついとるか、佐藤美夏」
げっ!
先生に見られてたの!?
みんなの視線が集中するなか、佐藤くんの視線も感じて顔が真っ赤になる。
「来年は受験生なんだからお前らもしっかりするように」
途端、クラスから不平の声があがる。
私は真っ赤になった顔を両手で隠すようにして、なんとかこの騒ぎをやりすごした。
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