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『もうすぐ5時です。用事のない生徒は速やかに下校しましょう』
『家路』と共に流れる声。
「あっ!ハルちゃんとアヤ待たせてる!先生さようなら」
かばんが教室にあるのにいないのはおかしい。
「ちょっと待って」
「なんですか?急いでるんですが」
掴まれた手首が少し痛くて熱い。
「これ、貸してあげるから読み終わったら返しに来て」
そう言って手渡されたのは源氏物語の漫画。
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