第2帖

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「いいなぁカオちゃん」 その響きにドキッとした。 「た、ただの忘れ物だから、羨むことなんて何にもないよ」 『いいよねカオルちゃんは。先生のお気に入りだから』 同じことを繰り返しているように感じられて怖かった。 「香、配りに行くのちょい付き合え」 私の手を引いて教室を出てくれたアヤには本当に感謝する。 「アヤ、ありがとっ」 笑ってそういえば、黙って頭をポンポンしてくれる。 「香、アイツとあんま関わんな」 「アイツって、さっきの先生?」
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