第1帖

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「まぁまぁ、そういうこと言わないの」 最早誤魔化してもいない。 「先生、なんか光源氏みたいですね」 外身については申し分なく、かつ女たらし(これは想像だけど)なところとか。 そういうと先生は苦笑した。 「そんなことないよ。俺は『薫』だから」 「どういう意味ですか?」 先生は笑って私の唇の前に人差し指を立てた。 「ここから先は、僕の絶対領域だからね?」
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