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私と村雨君は署に戻ると、皆が集まっていた。
栞:戻りました
私は声をかけると、皆の輪には入らず、机に座ってパソコンを開いた。耳だけは皆の会話を聞いていた。
須田:犯人は犯行を認めてますが、何処かしら余裕がある表情です
私は須田さんの言葉に、驚いて顔を上げた。多分父が守ってくれると思ってるんだろう。
村雨:ハンチョウ、これを受け取って下さい
私はパソコンに村雨君の言葉は気にせず、向かっていた。
安積:退職届?
桜井:村雨さん
私は安積さんと、桜井さんの言葉に顔を上げ、皆の輪に加わった。
栞:村雨君っ
私はそれを机から手に取り、破った。
村雨:栞
栞:あなたが辞める必要はない
私はそれだけ言うと、強行犯係を後にし、屋上に行った。
栞:はぁ
私はため息をつき、屋上のフェンスにもたれかかった。その時、私の携帯が鳴り、ディスプレイを確認すると、根岸課長からだった。
栞:はい、お疲れ様です
(電話)根岸:お疲れ、犯人捕まった?
電話に出ると少し課長の声に安心した。
栞:はい、逮捕出来ました。
私の言葉に安心した様なため息が聞こえた。
(電話)根岸:そう、良かったみゆきも快方に向かってる
私は課長としばらく話をしてから携帯を切った。
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