第1章

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君とのデートの別れ際、言葉足らずの俺が「バイバイ」と口にすると… 君は、頬を膨らませ「バイバイ」は『2度と会えない気がするから嫌』といつもむくれていた… 二人の別れは、いつも君の「またね」で手を振った。 優しい二人の時間は、過ぎ去り仕事に追われる時間の中で… 君の心に俺の姿が、映らなくなった頃 二人に本当の別れが近付いていた。 君からサヨナラを告げられた後、俺は無意識に「またね」と呟いた… 君は、驚いた顔で振り向き『バイバイ…』 君の初めての『バイバイ』に言葉を詰まらせた俺を背に君は、前へと歩き出していた。 君の姿が、夕陽と共に消えた頃… 俺は、小さな声で「バイバイ」と呟いた。
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