第1章

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「で、朝ご飯はなんだ?」 「ベーコンとスクランブルエッグとサラダだよ」 ふむ、朝ご飯としては一般的だ。さすが一般家庭と言うべきだろうか、ベストな朝食だ。 いや、何がベストなのかは分からないが一応ベストだ。 「そうか」 そう言ってオレはキッチンに立ち、朝食の準備をする。 まず、元々調理されていたスクランブルエッグを温めて、ベーコンを焼く。そして適当にサラダ用の皿にレタス、トマト、キュウリを乗せて白米を茶碗に盛る。 これで朝食の準備は終了だ。 テーブルに戻り、黙々と朝食を食べる。 うん、美味い、さすがオレだ。なんて自画自賛を思ってみたり。 「そうだ、真冬はオレがどんな服を着て行けば良いと思う?」 オレはファッションに疎いからどんな服装でデートに行けば良いのかが分からない。なので一応真冬に訊いてみる。 「白いタキシード」 「お前分かってて行ってるだろ」 オレは過去に白いタキシードを着たことがある。きっと真冬はそれを思い出したのだろう。 「てへっ!」 真冬はまた同じモーションを起こす。 そしてまたこいつに対して殺意を覚える。 「わざとだろ」 「てへっ!」 やっぱり殺意を覚える。
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