第1章

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「で、どこの温泉に行くんだ?」 「地獄門よ!」 「えっ?」 地獄門とは、その名の通り地獄のような温泉街だ。堪えられないほどの熱さの温泉があったり、酸性の強い温泉があったりと、結構ハードだ。 そんなところに行くだって?お前はバカなのか? いや、こう言ったら地獄門に行く旅行者をバカにするようになるので訂正しよう。 お前は狂っている。 あっ、これも似た感じか。 ならお茶目……ではないか。 まあ、取り敢えずおかしい。 「不満でもあるの?」 「いえ、ないです」 歩にギロリと睨まれ、怯みながらも答える。 「じゃあ行くわよ!」 「おう」 「声が小さい!」 「お、おー!」 そうしてオレ達は地獄門へと向かうのであった。
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