第1章

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「で、本当のところは?」 「それは後になってからのお楽しみよ」 歩はくぱぁ……訂正、にぱぁと笑った。 後のお楽しみという事はエロイ事……ではないだろう。 「そっか」 もしかしてヘタレでイラつかせるオレにいつもの鬱憤を晴らすために何かを仕掛けるつもりなんじゃ…… 「なに睨んでるの?」 おっと、どうやら訝しんでいる間に鋭い目つきになっていたようだ。 だがこれは無意識に作った表情だから仕方ない。 「別に」 感情を読まれないよう素っ気なく答える。 「そう」 歩は一瞬だけ怪訝そうな顔をしたが直ぐにニコッと笑ってオレの右手を握った。 「じゃあ行こっか!」 「お、おう」
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