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門をくぐる春秋と歩を遠くから見ている女性が二人いた。
「どうしたの遥?」
おさげで丸眼鏡の女性が銀髪ボブの女性に首を傾げながら訊ねる。
「ちょっと昔の知人に似ている人がいたわ」
「へぇー、どんな人?」
「心優しい年下よ」
「年下……遥ってショタコン?」
おさげ女性はドン引きするように一歩退いた。
「今あの子見たでしょ!ショタじゃないわよ!」
「でも可愛かったわよ?」
ーーあんたの感性は一体どうなっているのよ!
そう言おうとしたが遥は口を噤んだ。
「そうね」
ーーよく考えたら性格は可愛かったかもしれないわね。
「じゃあ行きましょう」
遥は昔の事を思い出したかのようにフッと笑うと歩を進めた。
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