前書き

2/2
前へ
/161ページ
次へ
権謀術数蔓延る戦国時代。 その世界に流星のごとく現れ全ての常識を覆した一人の男。 その名は『織田信長』。 彼の登場により日本の歴史は大きく動き、新たな局面を迎えることとなる。 そんな織田信長の周囲には名立たる将兵が名を連ねる。 そしてその名立たる将兵は自身のみならず、妻や子供も歴史に名を残す活躍を見せたものが多い。 しかし戦国時代に日本で最も名の知られた織田信長の妻である濃姫はその限りではなかった。 もっとも有名な男の妻でありながら、妻になった後は全くと言っていいほど歴史には姿を現さない。 彼女の名が出てきたのは斉藤道三の娘として生まれたということと、織田信長と婚姻した時くらいであり、何をしたかもいつ死んだかも定かではない。 正妻でありながら子供もおらず、存在自体が非常に曖昧である。 彼女はいったい何者だったのか。 それは多くの謎を残すだけでいまだ何もわかってはいない。
/161ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43人が本棚に入れています
本棚に追加