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そうして…あっという間に3日が過ぎ…。
あの子のオルゴールも完成した。
忠実に再現したミニチュアのグランドピアノの中に入ったオルゴールは…素晴らしい出来栄えだった。
俺には…
その音を聞く事はできないが…さぞかし美しい音と響きを奏でてくれるだろう。
あの子の…想いがこもった音を自分が聴くことができないと思うと…
とても…とても…
「悔しい…な…。」
自分の耳に手を当てて思う。
もしも…片耳でも聴こえてくれてるなら…
あの子の声も…オルゴールの音も…聴くことができるのに…。
「あぁ…本当に…。」
もしも…聴くことができたなら…
俺が聞いた最後の声に立ち向かえるのに…。
「………。」
熱い吐息と共に…暖かい腕に包まれた。
明け方近くまであの子の好きにされた身体は少しの刺激でも反応してしまう。
弾くようにその腕から逃れて、シーツを手繰り寄せ自分の身体を隠し…
もう…止めてくれ…
と懇願した。
「これで…最後です。」
あの子は…笑って一粒涙を零し
その唇を俺のそれに静かに触れた。
カーテンから透ける太陽の光に、均整のとれた男の身体が当たってまるで輝いているようだった。
俺の目の前には…小さな子供だったあの子は消えて…
熱い瞳で俺を見つめる青年がいた。
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