尾崎くん

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何処のクラスにも一人は周りに馴染めない奴がいるもんだ。 そんな尾崎くんもクラス内では周りと打ち解けられず。無口でいつも一人で席に座っていた。 クラスのやんちゃな奴らからしたらそんな尾崎くんは格好の餌食だ。 イジメとは言わないがやたらと尾崎くんを喋らせようとからかっていた。 しかし、この日は違った。 やんちゃ軍団も何かに腹を立てていたのか、尾崎くんの胸ぐらを掴んでいた。 『お前、いつも無視しやがって、キモいんだよ。バーカ。』 そう言うと尾崎くんの体を壁に突き飛ばした。 周りのクラスメイトは見て見ぬふりだったので、仕方がないから僕が助けに向かった。 『ちょっと、暴力はやめなよ。何か気にさわること尾崎くんがしたのか?』 『うるせあな!お前、尾崎の仲間か?キモイ菌が移るぞ!』 『なに?いい加減にしろよ。』 『・・・』 僕が怒っていると、後ろの尾崎くんが何か喋った。しかし、大声で怒鳴っていたので、聞き取る事は出来なかった。
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