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そのまんまやんちゃ軍団と揉み合いになりそうだったが、チャイムが鳴り出したので、直ぐに喧嘩は終わった。
『大丈夫?尾崎くん。』
僕がそっと手を差しのべると、尾崎くんはそれを掴んだが、一言も喋らなかった。
『さっきなんかボソッと言ったけど、何だったの?』
『・・・・・・・・・雨。』
『雨?何?降るの?雲ひとつないよ!降らないよ。』
そう言うと、先生が来たので慌てて着席した。
授業中、僕は窓際の席だったが、辺りが急に暗くなっていることに気がついた。
空を見上げると見たことないくらいの真っ黒で大きな積乱雲が太陽の光を遮った。
すると、教室のカーテンが段々強くなびいてきた。
次の瞬間、物凄い風と共に大粒の雨が降ってきた。
『やばい、皆窓閉めて!』
先生の号令で、窓際に座っていた者は急いで窓を締めた。
突然の事でクラスの皆は驚いた様子で少しざわついたが、何事もなかったように授業は再開された。
大粒の雨の中、慌てて校舎に駆け込む外で体育の授業をしていた他のクラスを眺めていると、ふと尾崎くんの一言が当たっていることを思い出した。
どうして尾崎くんは雨が降ると思ったんだろう?
あとで聞いてみようと尾崎くんの方に目をやるとまた何か呟いていた。
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