たーくん

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 イラつく私を余所に夫は嬉しそうだ。私は姑が嫌いだ。イヤ、嫌いになった・・・が正しいか?  息子が生まれるまではあんな人だと思わなかった。美人で優しくて本当にあんな人が姑で幸せだなぁ・・・て思っていたんだ。それなのに・・・。 「なぁ。お袋が来るんだったら、久しぶりに二人で出かけないか?」 「たーくんはどうするのよ」 「だから・・・お袋に見て貰って・・・なに?たーくんもその日はおばあちゃんと二人が良いって?」  夫は息子の口元に耳を当て、息子がそう言ったような素振りを見せた。
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