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その日・・・僕は見てしまった・・・。
結李さんが机の上に “ 黒いユリ ” を置いている所を・・・
僕は血の気が引き、後ろに下がった。
そこに小さなゴミ箱が置いてあり、それに足を当ててしまった。
「誰かいるの?」
「・・・・・・(ゴクリッ)」
結李は、ゆっくりとこちらに向かって歩いてきた。
僕はその場から動くことが出来なかった。
「あなたは・・・隣の席の巧真君だよね」
「・・・・・・(コクリ)」
彼女は、僕を見て静かに声を掛けてきた。
しかし、その声色を聞いた僕はその場から動くことが出来ないほど背中に冷や汗を掻いていた。
「ねぇ・・・知ってる?」
「・・・な、何が」
結李は、僕に話しかけた後目線を教室の中へと戻し話し始めた。
僕はただ聞いていることしか出来なかった。
「“ 黒いユリ ” ってどんな花言葉か知ってる?」
「い、いや・・・知らないけど・・・」
「“ 黒いユリ ” ってね・・・ “ 呪い ” って意味があるんだよ」
「 “ 呪い ”・・・」
結李は、今まで見たことのない様な笑顔で話した。
「あなたも死ぬのかな~私の花で」
「き、君は何がしたいの」
「さあ、あなたが知る必要の無いことだよ」
僕は、彼女の冷たく凍りつく様な言葉を聞き僕は走って逃げた。
逃げて逃げて・・・そして
ガシャーンッ!!
僕は、電車に轢かれて死んだ。
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