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里菜は元気な女の子を出産し、俺は父親になった。
娘の名前は「真実(まみ)」。
最初はおっかなびっくりだった俺の育児も、だんだん慣れてきて 日に日に変わる真実の成長が 可愛くて愛おしくて…
ガキなんて面倒くせぇ、なんて言ってた頃が嘘みたいに 真実に骨抜きにされている。
目に入れても痛くないって表現があるけど、それってピッタリだ!
ベビーベッドでスヤスヤ眠る真実をうっとりと眺めながら、横で洗濯物を畳む里菜に話し掛けた。
「なぁ… こいつに将来 男が出来た時、俺どうなると思う?相手の奴 ボコボコにするかもな~」
「…そう?」
里菜は手を休めず、クスリと笑うと こう言った。
『大丈夫よ。真実は、隆志くんの子じゃないから』
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