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彼女があれ程までに頑なに永遠やリングを拒んだのは、それだけその神秘を神聖視しているからだと。
本当は、彼女こそが最もそれらを信じたかったのだと。
それならば、もう躊躇うことは無い。
永遠など信じられず、一瞬先さえ見通せないという彼女には、これから瀬乃山が証明してみせれば良いだけだ。
時間は、一生分ある。
彼女と共にあるこの一瞬を信じてくれるのならば、刹那の想いは延々と連なって、遥か遠く未来までも繋げて行けるだろう。
きっと、永遠と呼べるほどの未来まで。
だから瀬乃山は、これだけ誓う。
今この一瞬。
―――君を愛してる。
……Fin.
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