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水谷は、管理部長に昇格になった前人事課長の後に就いた新任の人事課長で、この人事で課長に昇進したばかりだ。 30代の課長職は、ガレッジでは珍しくないが、それでも水谷は早いほうだろう。 元々人事企画チームに所属し、仁科、有坂と共に仕事をしていたらしい。 「神崎さん、改めてよろしく」 そう言ってくれた三人に、愛羅も緊張しながらも言葉を返す。 これから、仁科、有坂、愛羅の三人で三ヶ月に渡るプロジェクトを進行していくことになっていた。 テーマは、働き方の改革。 過剰な時間外労働による健康阻害や、育児や介護による時短労働への対応策を考えるというものだ。 それを愛羅が聞いたとき、単に残業代の支出を減らすものだと思っていた。 しかし、水谷から口を酸っぱくして言われたことには、そう単純なものではないらしい。
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