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「……社長には、何もされてないよね? 大丈夫?」
一応、そんな風に振ってみる。
案の定、愛羅は目を丸くして、何も言えずにいる。
吐かせようか、愛羅から言うまで待つべきだろうかとワクワクしていると、遅れてきた二人の到着だ。
お疲れ様です、こんばんはと挨拶しながら愛羅と花蓮も立ち上がると、瀬乃山はさっさと愛羅の隣に腰を下ろした。
「え、私が愛羅ちゃんの隣に座るわよ」
と、清香がなぜか主張する。
「なんで?」
「なんでって、ようやく愛ちゃんとご飯に来られたのに!!」
「なんだ、それ」
瀬乃山は全く気にせず、店員を呼ぶ。
「清香も、生でいいだろ?」
「え……うん、いいけどっ」
慣れた様子で清香の好きなものを注文し、愛羅と花蓮にも遠慮するなと促して、それぞれ頼ませる。
その様子に、清香も諦めて着席し、改めて花蓮と挨拶を交わした。
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