*3

11/18
前へ
/242ページ
次へ
女三人と集まると決めた時点で、糾弾は覚悟していた。 愛羅は、そこに加わらないだろうというのも、想定内だけれど。 彼女たちの言葉が、厳しければ厳しいほど良い。 それはきっと、愛羅への愛情と比例するだろうから。 「返す言葉もないよ。本当に自分が情けなくて反吐が出る。どんなに後悔したって、神崎を苦しめていたことには変わりない」 ギュッと眉を顰めて、心配そうに瀬乃山を見つめている愛羅を見下ろす。 そんな顔、もう二度とさせたくないのに。 「気付いてやれなくて、助けてやれなくて、本当にごめんな」 愛羅はテーブルの下で、瀬乃山のシャツの裾をキュッと握り締める。 その手に大きな手のひらをそっと被せて、清香と花蓮の前に姿勢を正す。 「もう二度とこんなことはさせないし、これからは俺がしっかり守る。でも……どうやっても、俺の目の届かないこともあるだろう。だからどうか、これからも神崎をよろしく頼みます」
/242ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2197人が本棚に入れています
本棚に追加