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愛羅も同様に驚き、そして感動していた。
瀬乃山は、隼人にも同じようにしていた。
愛羅が信頼を寄せている人は少なくなってしまった。
その少ないけれど大切な人たちに対して、誠意を見せ、愛羅を守るために力を貸してくれと言ってくれている。
正直、瀬乃山がそこまでしてくれるとは思ってもみなかった。
まだ付き合い始めたばかりだというのに、瀬乃山の愛は、深い。
「神崎、焼けたぞ」
「あっ、ありがとうございます……」
瀬乃山はホストに徹すると決めていたのか、次々に肉を焼いては女性陣の皿に載せ、注文する。
「社長、愛羅ちゃんのこと、神崎って呼んでいるんですか?」
アルコールと、ざっくばらんな清香のトークに気が緩んだのか、花蓮がからかった。
「……どうかな?」
瀬乃山が意味深に流し目を愛羅に送れば、愛羅は真っ赤に染まる。
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