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もう、このクラスメイトたちとバカ騒ぎをすることができない。
もう、この教室で友達と下らない話をすることができない。
もう、この学校の屋上から見下ろした景色を見ることができない。
もう、大好きだったあの人の姿を見ることができない。
もう、もう、もう…。
明日からは大人として、社会で生きていかなければいけない。
辛い現実と闘いながら、何者にも負けない強さを身につけなきゃいけない。
「卒業するんだ」から。
沢山の喜び、悲しみ、怒り…。沢山の挫折や後悔の数々が甦る。
今まで過ごしてきた、当たり前の日常の終わりが訪れて思い出になる。
「ありがとうございました」
初めて聞く委員長の涙混じりの言葉に続いて、みんなが同じ言葉を続ける。
涙で顔をぐしゃぐしゃにして、もう来ることのない学校の門を抜ける。
それぞれの、未来へと向けて…。
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