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セフィロスが私に名前をくれたあと、ジェネシスとアンジールがやって来た。
けど、それをいち早く気づいたセフィロスが私に、
「…あいつ等にバレると面倒だな。
リオン、すまないが、また眠った振りをしていてくれないか?」
ちゃんとまた、会いに来るから。
申し訳なさそうな。でも、優しい声音でセフィロスがそう言ってきた。
『{うん。わかったよ}』
『{絶対、会いに来てね?}』
やくそく
私はセフィロスのお願いを二つ返事で頷いた。
「…ありがとう」
『{どういたしまして!}』
と、私が返事をしたら、…ふっ。って笑われた。
なんか、セフィロスがやって来ただけで、指とか瞼とか、まだ二ヶ所だけだけど動くようになるなんて…。
なんかすごいなぁ。
…………ボンッ!
そ、そう言えば、セフィロスが…。
また、会いに来るから。って…。
なんか、なんか、、、ボンッ!////
ふにゃぁ!!!//////
『(……恋人みたい///////)』
って、別に私とセフィロスは恋人なんかじゃないけどねっ!?
…だって、私。ずっと薄い緑色の液体に浸けられてて、かれこれ5年は経つみたいなんだもん。
世間知らずなんだろうし、筋力は衰えてるだろうし、…声だって。出るかもわからない。
……はぁ。
なんか、落ち込んできた。
ここから出たくない。
って、言う思いもあれば、
ここから出たい。
って言う思いもある。
だって、外に出たら、私の知らないことばかりありそうで…ものすごく、恐いから。
でも、逆に、その知らないことを知りたいって言う好奇心もある。…それに、セフィロスとかアンジール、ジェネシスって人の顔も見てみたい。
出来れば、会話もしてみたい。
『(こんな私は、ワガママなのかな…)』
私の左横で、アンジールだと思わしき声に、誇りだとか夢だとかってお説教されてるセフィロス。
だけど、ジェネシスはずっとこっちを見ていた。
セフィロスも私も、その事に気づかずにいた。
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