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僕の言葉に、その生徒は満面の笑顔で言った。
「貴方が、小さいとはいえ使い魔を手に入れられる程優秀と伺ったのでね」
僕の頭の上で羽を休めて居るリムが、その言葉に顔を上げた。
「え?リムの事?それが、どうかしました?」
僕の言葉に、笑顔でその生徒が答える。
「まだ、学生の時に使い魔を手に入れられるのは中々居ないと、聞いています。
貴方はきっと優秀な魔法使いになるのでしょうね。どうです?私と一緒に学びませんか?」
僕は、眉を寄せて言った。
「あの・・・・貴方は何方なのですか?」
僕の言葉に、笑いながら言った生徒。
「ふふふふふ・・・・。これは、失礼しました。
私は、カリスト・イエスリート。これでも、王族に親族を持つ光栄に預かってる貴族の1人です。宜しく」
そう言って優雅にお辞儀をするカリスト。
その言葉に、思い出した。
王にフリーダムとして、対面した時に連なってた貴族の一人だと。
あ。勿論、彼ではなく彼の父親だと思うけど、よく似た男性だったよね。
つまりは、王の側近の貴族って事か。
カリストは、手を差し出して言った。
「どうですか?私と一緒に、この国をもっと良くして行きたいと思いませんか?私と友になりませんか?私はあの有名な、英雄の再来とまでも言われるフリーダム様とも友なのですよ?」
「は?フリーダム・・・・・様・・・と?」
思わず変な声になった僕は、悪くないよね?だって、本当に知らないもん。
後ろで、バーンが笑い出しそうになっていたから、足を踏んだけど悪くないよね。
驚いて、顔を輝かせてるのはジェムとシリル。
「え?凄い!本当に?」
「あの、有名なフリーダム様と、友達なの?嘘!」
シリルの言葉に、満面の笑顔で言うカリスト。
「はい。私は先日王宮でフリーダム様にお逢いしまして、その折に信頼を得まして友と言っていただきましたよ。唯、とてもお忙しいので、中々連絡が取れないのですよ。それが、非常に腹ただしいのですけどね」
いや。嘘だよね?僕、君に会ったの初めてなんだけど?
僕は、溜息をついて言った。
「本当にフリーダム・・様と、友と言われるならば、その証拠のようなものは有りますか?」
僕の問い掛けに不機嫌な表情になるカリスト。
「君は私の言う事を疑うと・・・・仰るのですか?」
え?何でも相手の言う事を鵜呑みに信じる方が・・・・おかしいよね?
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