平民と貴族と王族と

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僕の言葉に、明らかに不機嫌な様子に変わったカリスト。 「君は、せっかく私が誘ってあげているのに、疑うのですか?この、私が、態々声を掛けて差し上げて居るのですよ?感謝をしていただきたいですね」 僕は、溜息をついて言った。 「すみませんが、僕は此処を卒業すれば村に帰って村に為に働きたいと思っているのです。 貴方のお役に立てるとは到底思えないのですが?」 僕の言葉に、驚いた表情をするカリストと、そのカリストの後ろに居た生徒達。 「な!カリスト様のお誘いを断るだと!平民の分際で、貴族に逆らえばどうなるか、判ってるのか!」 「ずうずうしい!将来を約束されているカリスト様のお役に立てるなんて、非常な栄誉なんだぞ!何故、断る!」 「大した魔法も使えないくせに!魔法使いでもないくせに!強いつもりなのか!生意気だぞ!」 口々に僕を批判し始めた後ろの生徒達。 すると、諌めるようにカリストが言い出した。 「まあまあ。そんなに虐めないであげて下さいな。彼は、私の事をどうやらご存知無いのですよ。魔法使いも居ないような田舎の村からやって来たそうでは無いですか。 奇跡的に魔力が有るからお情けで入れていただいた生徒なのでしょう? きっと、生活するのに大変なのですよ。衣服に回すお金も無いほどにね」 そう言って、僕の服を見てクスクスと笑うカリスト。 そんなに変かな。これ・・・・・僕の母が丁寧に作ってくれたんだけどな。 まあ、実は裏側に僕が習った魔法陣を特殊な糸で縫い混んでいるから、かなりの性能になってるんだけどね。 これは、本当に魔道具を作れる人じゃ無いと見分けられ無いと思うし、作るのも難しい事だって聞いた。 僕は、王印を手に入れた事で、魔道具を作れる事やそれに詳しい事も、王に話してある。 だって、もう王印のお陰で、僕の身分は確立されたし、その事で利用される事は無くなったから。 悪用される事は防ぎたいから、全ての技術を伝える事はしていないけどね。 フリーダムは、専用の魔道具を作れる人を抱えてるって、思われてる。 実は、同一人物なんだけどね~。誰も信じないんだよね。 魔法使いが魔道具を作れる事をさ。 まあ、魔法を使える時点で、魔道具は作れるんだけど魔法陣ってのは非常に複雑で難しいんだよね。 んで、それを細かい所まで全て覚えて行かなきゃならない。 細かい部分の全てに意味が有るから。
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