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よし、帰る準備は出来てるからさっさと帰るか。
「光ー、帰ろうぜ」
全く、嫌なタイミングで来るよな。
「俺じゃなくてハーレム連れて帰れよ。若しくはそこら辺で顔赤くしてる女と」
「ハーレム?何言ってるの?彼女達は全員、用事があるからたまには光と一緒に帰ろうと思ってさ」
携帯小説を読んでる俺は知っている。この場合はかなりの高確率で勇者召還、あるいは転生といった厄介なフラグに巻き込まれると。
「嫌だな。俺は帰りにゲーセンに行きたいんだ。普段からゲーセンに行かないお前と行ってもつまらないだろ。それじゃ」
どうにかしてこいつとは別に帰りたい俺はこれだけ行って早々に学校を出た。
「ハァ…ハァ……待ってよ」
あの野郎、どんな身体能力してるんだよ?それよりも奴の足元にはピカーと摩訶不思議な模様が出てきて光り始めた。
「えっ?光、これって何?」
異世界の何処かの王様よ、感謝します。助かりました。
「あぁ、それはあれだ。頑張って魔王倒して世界を救ってk…って離せよ、俺を巻き込むな!」
俺はかなり本気でこいつを引き剥がそうとしているが、全然離そうとしない。普段は俺に力でかてることもないのにこんな時だけ、なんでこんな力が出るんだよ……。奴に巻き込まれた俺は足から足首、そして足首から体、体から頭へと、どんどん魔法陣に引き込まれてやがて俺の視界は真っ暗になった。
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