奴良組拡大

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「で、ここに河童がいるわけか。そろそろ闘いたいな。おまえ達は戦いもせずに傘下に入ってきたからな」 「そりゃあ、お前さんの力がわかれば自分に相当な自信がなければ付き従いますよ」 「あぁ、この国で大将に臆せずに闘える程の妖怪なんて牛鬼に土蜘蛛、あとは」 「あの九尾の女狐くらいのもんさ。他にもプライドが無駄に高い一つ目入道は実力差が分かっていても闘うわ。他にも普段は姿を見せない天の邪鬼や座敷わらしも強さは一流よ」 烏天狗、大天狗、雪女の順に言ってきた。まぁ、戦える奴がいるってわかっただけ、もうけもんだな。 「そうか。まぁ、俺と闘ってくれる奴と会うのを気長に待つか」 そうこうしてるうちに河童がいるという川に着いたが結構綺麗な感じの水だな。地球ならどれだけ手入れしたとしてもここまで澄んだ感じの川には戻らないだろうな。 「河童はいるか?」 「おいらに何か用でもあるの?」 「お前がか。なるほどな、中々に良い強さだな。俺は奴良光だ。お前、俺の組に入らないか?奴良組の幹部として」 遠回しに言うのも怠いのでストレートに言った。こういうのは回りくどくいっても正直に言っても断られるときは断られるし、受け入れられるときは受け入れられる。それならシンプルイズベストだ。 「お前が今、連れてる連中を見ると天狗組に烏天狗一派、そして雪女がお前の従えてる勢力か。おいらも入るよ。盃をかわそう」 こうして河童とも盃を交わした。 「おいらは陸でも平気だからおいらも着いてくよ。此処からなら達磨一派の本部が一番近いな」 「達磨の奴も中々の手練れだが思慮深いから達磨一派に損なことはすまい」 河童が言った達磨一派の本部に向かうことになった。
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