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カレーの鍋を持ってうろつく健太、赤月とその後ろについていく鈴、青流、和樹の姿があった。
そこにカレーの匂いにつられたのか長髪の片眼を隠す水色の髪が少し風に揺れ、髪の毛の間からオレンジ色と藍色のオットアイが見えた。
その少年が五人の目の前に現れる。
「いい匂いですね……」
「一緒に食べるかい? えっと……」
「風紀委員のヒビキ・シャドーといいます」
「俺はお菓子クラブの大林健太」
「学園ギルドの蒼山青流だ」
「探偵倶楽部、月乃和樹」
「とその双子の弟の赤月でーす。 俺も探偵倶楽部だよ」
「私は……一様自己紹介しとくわね、探偵倶楽部の青葉鈴よ。 よろしくね!」
一通り事後紹介が終ると……
──ぐぅーっと誰かがお腹が空腹だと訴えた。
「私じゃないよ!」
鈴はお腹を押さえ顔を赤らめていた。
「聞いてない」
「それって自白ですよ?」
「違うもん!」
顔を等に真っ赤にしながら手を上下に振った。
「そうそう」
健太が何かを思いだすかのように切り出す。
「シャドー君 もし良かったら、一緒にカレーを食べないかい? 作りすぎちゃって困ってるんだ」
「良いんですか?」
「いいんです」
ニッコリと笑顔を見せる健太にヒビキもつられて笑みを見せた。
「それではご一緒させていただきます!」
「うん、それじゃぁー先に会場に行こうか?」
「そうですね……」
悩んでいるヒビキに赤月がこう言った。
「そうだ! 机とかの準備が有るから手伝って! ヒビキっち!」
「お前、今の時代──っちて……」
「えーいいじゃん! あおるんは放っといて、準備しにいこう!」
「え、あ…はい!」
カレー鍋を持った赤月と少し戸惑った感じのヒビキが廊下を走って会場である庭に向かった。
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