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少し時間を戻して一ヶ月前の話である。
夕暮れ時、リベルは自室で料理をしていた。
それを手伝っているのはローベルトで双子の姉はリビングで寝っ転がりながらテレビを見ていた。
『今日のニュースをお送りいたします。 南のサマー諸島が海開きをし賑わいを見せています。 夜にはお祭りが開催され、祭の一番の目玉、お化け屋敷に行列が出来ています。 私もなかに入り体験してみたいと思います! ───』
プチンッとテレビの電源を落とすシャルロッテ、そこに料理をもったリベルとローベルトが現れる。
「海いきたい~……お化け屋敷にぃ並びたい~……」
「はぁ?」
「サマー諸島にぃ行きたい!!~」
駄々っ子の様に手足をジタバタし始めたシャルロッテ、その対処にどうしたら良いか分からない二人はとりあえず料理をテーブルの上に置き椅子に座る。
「あっ、ご飯忘れた」
そう、リベルが言うと椅子から立ち上がり、三人分の茶碗を持ち炊飯器の元に行く。
その間もシャルロッテは手足をジタバタし行きたいと何度も言っていた。
それを見かねたローベルトはシャルロッテにこう言う。
「ロッテ、知ってるよねサマー諸島はこの時期は白夜って事を」
「知ってる~けどぉ~……」「僕達は太陽の光を浴びたら……」
「でも海に行きたい!~ 泳ぎたい!~ 遊びたい!~ お化け屋敷に入りたい!~」
「………」
ジダバタするのを急に止め、いきなり起き上がる。
「そうだぁ~! 行けないなら近場でエンジョイ~すれば良いんだぁ!」
「え?……」
「明日~生徒会にぃ理事長名義でぇ~臨海学校のぉ開催を書類にしてぇ~……あ~、 あの使っていない~屋敷を~宿舎にしよう!~」
その時、リベルがご飯を持って現れる。
「ベルベル!~ 学園ギルドにぃ依頼するよぉ!」
「はぁ?」
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