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今日の夕飯【発端】
「人はなぜ森にはいるか………そこに食材が居るからだ!!」
ハイテンションの鈴が白いシャツにワンピース型のピンクのチェックのスカートをひらひらとさせ、赤い刀を天にかざしていた。
その横で和樹が軽くツッコミをいれる。
「なぜその格好で物騒なことを叫ぶ?」
鈴はとても沈んだ顔で、お腹をぐぅーと鳴らしながら和樹の問に答えた。
「可愛くてもお腹は満たされないからよ……」
「そうだけどな…もっとこうー……何かあるだろ?」
「イノブタを狩りに行こうと思います」
「聞いてねぇー……」
そこへキョロキョロと探し物をしている青流が現れた。
「青流、どうした?」
「キョロキョロとして何か探し物?」
二人に視線を会わせず青流は話始めた。
「俺の刀を知らないか?」
「あー……鈴が持ってるやつか?」
そう和樹が言うと青流は鈴の方を向いた。
「はぁ?……あー! それ!」
「イヤー、私って魔術師だし! 武器ないからちょっと借りようかと……」
「断ってから持っていってくれよ……」
鈴は青流に刀を差し出し、青流はそれを受け取った。
「貸さないでしょ?」
「まぁー……そうだな……」
そこへ健太が大きい鍋を持って現れた。
「……カレーいる人いる? 作りすぎちゃった!」
そう言うと赤月が同じ様な鍋を持ってきた。
「赤月それは?」
「けんたんが作ったカレーです」
「どんだけ作ったんだ?」
「カレーのルーを四箱あけたよ」
「作りすぎだ」
「アハハ……」
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