第1章:突然現れた少女の生霊

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 俺の名前は、三神 優斗(みかみ ゆうと)私立高に通う高校2年生。  つい最近、霊能力に目覚めたばかりの半人前でもある。  普段は霊能力を発揮させないように、特殊なメガネをかけて、日々を過ごしているのだけれど。 (それこそ授業に集中できないから。ホントだぞ!)  俺の思惑を無視するように、向こうからやってくる場合もあり、たまに、困ってしまうときがあるんだ。  そういう場面に遭遇したら、とにかくガマンして、放課後までやり過ごし、帰りながら霊の話を聞いてあげてから、浄霊を施していた。  押さえ込んでいるハズの霊能力が、このところのパワーアップのお陰で、押さえ込むことが出来ていないのだろうか?  数学の授業を受けながら机の上にある消しゴムが、勝手に動く様子をぼんやり見ながら、つい考えてしまう。
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