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学祭で視たのは、ほぼこの学校の生徒ばかりだったのに、一体どういうことだろうか?
『あ、起きちゃう。行かなきゃ』
『行かなきゃって、どこに行くんだ?』
ふわりと浮かんで、廊下に一直線に向かってしまう女のコに、名残惜しげに視線を飛ばしたら。
『私は、村本 美伊奈っていうんだ。またね!』
右手をぶんぶん振って勝手に挨拶し、瞬く間に消えてしまった。
「むらもと みいな? 聞いたことのない名前だな」
小さな声で呟いたのにも関わらず、前の席にいる学祭の出し物のことで、大騒ぎを起こした張本人である写真部の岡田が、ニヤニヤしながら振り返る。
「おいおい、何を口走ってんだ三神。美伊奈ちゃんが、どうかしたって?」
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