第1章:突然現れた少女の生霊

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(地獄耳なのか、コイツ――) 「お前、村本 美伊奈のことを知ってるのか?」 「知ってるも何も、是非とも被写体にした女子だって。隣のクラスにいる、結構可愛いコだよ」 「そうか、隣のクラスにいるんだな」  村本さんはさっきの小さい女のコと、何らかの繋がりがあるようだ。変に関わってしまった以上、対処せねばなるまい。 「なぁなぁ、もしかして美伊奈ちゃんを口説く気なんだろ。止めてくれって、泣けてきちゃうから」 「こら、そこ! 何を喋っているんだっ」  岡田のせいでとばっちりを食らい、黒板に書かれている計算問題を解く破目になってしまったのだが、女のコの件が分かったので許してやることにしたのだった。
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