入学篇Ⅲ

21/32
前へ
/548ページ
次へ
「かなかなには後で教えてあげる。でもその前に…」 そう答えた葵は固まったままの笹川に近づき左腕で顔を掴む 「(やっちゃえガーちゃん)」 『(四肢のそれぞれ数本ね)』 ガーちゃんから葵のみが視認できる程度の光が笹川に流れるのを確認した葵は笹川を離す すると笹川は糸が切れた様に地面に倒れる 「ぁ…ぁ…」 意識はあるが全身に力が入らないのか喋ることも立つこともできない笹川 「さっ、かなかなー。気絶してる人とこのお馬鹿さん運んじゃおうかー」 「お、おぅ…わかったー」 ーーー13:58・屋外一年用中央訓練場ーーー 「姫に犬吠埼、それと剣宮…確かに折れててもいいとは言ったが若干やり過ぎな奴がいるのは気のせいか?」 中央訓練場に戻った葵達三人は、気絶しているAクラスの生徒を見た鮫島にそう聞かれる ちなみに終始何もしていなかったAクラスの二人…狭間 霞(はざま かすみ)と狭間 霧(はざま きり)の双子の姉妹はDクラスの生徒達と模擬戦をしている 葵と奏には遊びと言われていたがさすがAクラスの生徒と言うべきか、 一対一で連続で模擬戦をしているのに疲れはあまり見えていない
/548ページ

最初のコメントを投稿しよう!

84人が本棚に入れています
本棚に追加