入学篇Ⅲ

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「姫ちゃん…」 「あぁ、ちょっと教える内容整理してたんだ。 んー…とりあえず魔法の消し方ね」 葵はそう言いグローブを嵌めた方の手のひらにゆっくりと氷が造られていく 「今『アイスバレット』をかなりゆっくり発動させてるよね?」 「うん」 「『アイスバレット』は空気中の水分を魔法式に込めた魔力量に相応な大きさ・量になるまで凍らせて放つ魔法。 で、今凍らせてる途中だけど…ここに振動魔法をぶつけると発動途中で不安定な魔力が乱れて消えるってわけ」 「それだけ?なら私にもできそうだけど…」 「無理無理、これやるのに条件があるし。 はい、これで魔法の消し方は終わりだから次MDの話ね」 そう言い放ち『アイスバレット』を消して話を変える葵 「ちょっ、条件ってなーーー」 「それは教えられないんだー。教えても無理だし」 「………なにそれ。いくら姫ちゃんでも怒るよ?」 条件を問いただそうとして葵にそう言われた奏の顔が険しくなる 「かなかな、別に私だって言いたくないわけじゃないんだよ?ただ言えないし無理な訳があるの」 「………なら、いつかは教えてよ?」 「うん、いつかはね」
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