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五里霧中編_拾伍
騒がしさにぼんやりと目を開ける。
体を起こそうとしたが、力が入らない。
婦長の穏やかな声が聞こえてくる。
「・・・ムリはしない。さあ、さあ、ゆっくり。」
婦長に支えられ、
身体を起こすとまだ夢の中なのか
なぜか、結と鏡、その上、泉が並んで朝食を食べている。
「由紀さん、おはようございます。」と結。
「おはよう。」と鏡。
「・・・・・・・・全く・・・」と泉。
1度目を閉じ、開けてみたが、夢は覚めない様子だった。
和尚がお粥を渡す。
「・・・仏門の朝食は寂しいでしょうが、どうぞ。」
ありがとうございます、
と受け取ったものの、まだぼんやりしていて。
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