五里霧中編_拾伍

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  婦長が私の世話をせっせと焼きながら、笑う。 「・・・皆さん、夜中にきてくださったんですよ。」 結がすかさず言う。 「私、お堂で寝るのも、川の字で寝るって初めてでした。」 泉がケタケタと笑う。 「確かに。 雫たちが子ども部屋で寝るようになってからないわっ。」 鏡は何も言わず黙々と味噌汁を啜っていた。 段々ぼんやりした頭が正気に戻り、真っ青になる。 皆、怒った様子すらない。 ・・・・・・・・・・・・・・・・こ、怖すぎる。
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