五里霧中編_拾伍

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  その後、一ヶ月ほど大先生の家で 静養というより、居候のような生活を送った。 大先生の家は診療所が併設されている大きな屋敷だ。 祖父母の家より 幾分か立派だが、古い屋敷の匂いが私を安らがせる。 そして、毎日毎日、 診療所のお得意さんたちでもある、地域の老人たちが 孫を連れて、私に会いに来てくれた。 おせんべいやお饅頭、みかんなどを袋で持ち寄って 毎日が小さなお茶会になった。
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