第1章
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それでもキミのことを誰も 鬱陶しそうな眼を向けは、しなかった。 キミが窓の外を視ている間、皆は 忙しそうに動いているから。 やることがあるから。 僕にもキミの傍に居られない時がある。 心配になって声を掛けるけど キミは僕を見ても、虚ろなその瞳を 輝かしてはくれない。 僕以外の皆も声を掛けるけど、光のない瞳をしたまま 定位置になったそこから動く。 フラフラと。 危なっかしい足どりで。
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