十九夜

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「は、伴侶・・・・・・っ!?」 親父もお袋も、目を丸くして、俺と美女になったミハイさんを見比べる。 「ち、違・・・っ」 「泉実は恥ずかしがってますが、気持ちは一つ!」 伴侶になる気がないってことでは、気持ちは変わらず一つだ、バカ! これが本当に人間の女性だったら、逆に俺なんかにはもったいないほどの美女なんだろうが。 はっきり言おう。 1ミクロンも気持ちが動かない。 むしろ、ワインのボトルで殴り付けたい。 いかん、思考が現実逃避し始めた。 どうしてここにワインがないんだ、店だったらすぐ手の届くところに、十字架だって、ああ、ここは病室だったか、何で病室なんだ、ええと、八岐大蛇のせいで、それはお客さんたちのおかげで店の土地に魔力が溜まりすぎたからで、魔力の大半はこの・・・・・・ こいつの責任じゃないか!!この野郎!!
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