十九夜

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「外国の娘さんだから、てっきり会社員のときの取引先の方かと思ったが・・・そうか、そうか。」 親父!?何か勘違いしてないか!? 「というわけで、泉実の退院後は、私が責任をもって看病いたします!」 な・ん・だ・と・!・? どうやって!どうやって看病するって言ってんだ、こいつ! 「泉実のために、湯治ができる場所に別荘を購入いたしました!」 ! ! ! 突き抜ける非常識さに、意識が遠退くかと思った。 「はいはーい。オゼットちゃぁん、ちょっと待ちましょうねえ。」 よろけるほど呆れていた華原さんが復活して、ミハイさんに素早く近づく。 そして、両親とミハイさんの間に割り込んだかと思うと、体で隠しながら強烈なフックをミハイさんの脇腹にめり込ませた。 その勢いに、ミハイさんがやっと俺から離れる。
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