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その隙に、これまた一瞬で距離を詰めた馬込さんが、何やら薬品が満タンの注射器をミハイさんの首に突き立てた。
もしかして、ミハイさん対策に常備してくれているのか、馬込さん!
はっ!
医者の馬込さんが、俺の自称彼女宣言しやがったミハイさんに注射器を突き刺しているのを、親父やお袋は・・・!
「・・・ということで、泉実ちゃんは私たちお客さんたちが面倒見ますから、大丈夫ですよぅ。」
か、か、華原さん!?
両親、華原さんの目を見つめたままぼーっとしている。
これ、何か術をかけているんだよな!?
いや、助かるけど!ミハイさんの存在を、両親から消去してくれているなら、めちゃくちゃ助かるんだけど!
「なので、意識回復した泉実ちゃんのお体のことを、別室で馬込が説明いたしますから、一緒に行ってくださいねぇ。」
こくこくと頷く両親に複雑な気持ちになりつつ、是非とも記憶から消し去ってもらいたい!
オゼットだかオットセイだか知らない偽乳美女もどきの吸血鬼のことなんぞ!!
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