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華原さんの手には、俺のカルテだと思われるもの。
たぶん、相当捏造されているんだが。
それと、胸ポケットの4色ボールペンを借りて。
カルテの一番後ろのまだ何も記入されていないページに、がしがしと書く。
それを、ミハイさんに突きつけた。
「レッドカード!!当分来店しないでください!!」
「な、な、なんだとぉぉぉぉぉぉ!!」
いつもなら、厚紙に赤マジックで書いてあるレッドカード。
なぜそんなものに過度に反応するのか、まったく理解の範囲外なんだが。
この様子だと、どんな紙にでもいいから、赤字で「レッドカード」と書けば効力を発揮することが判明。
ショックを受けてわなわな震えるミハイさんが、まったく理解できない。
が、書かずにはいられなかった俺の気持ちも分かれ。
「・・・どうしてこんなものにやられるのかしら、うちのバカは。」
こんな次期族長の姿に、華原さんは目頭を押さえている。
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