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「ひ、ひどいではないか、泉実・・・っ。おまえが、女性を伴侶にしたいと願い、男では両親に紹介しづらいと気遣って、女の姿になってきたというのに・・・」
ひどいのは、ミハイさんの方だと思う。
まず、両親に紹介する気なんぞなかった。
それと、確かに将来は女性と結婚したい希望を持っているが、人間だ、人間!
どんなに女性の姿になろうとも、元々は男である吸血鬼を、どうして両親公認にならなくちゃいけないんだ!
「あのですね・・・確かに、今回もたくさん助けていただきましたし、それについては心から感謝しています。」
「それとこれとは別ではないか。それに感謝などと。なにゆえだ。」
うん?
待て。
ちょっと待て。
俺とミハイさんの間の思考には、どうにも理解しがたい深い溝があるぞ?
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