十九夜

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「泉実ちゃん。これ以上話しても、平行線だから。虚しくなるからやめときなさい。」 華原さんがため息とともに告げてくれたが、今さらだ。 とっくに虚しくなっている。 「とにかく、退院したら自宅療養します。それでいいですよね。」 そうすれば、まりちゃんだって安心してくれるはず。 と、思っていると。 「それなんだけど・・・お店がすぐ側にあって、絶対にお店に入らないお店のことをしないって誓える?」 「う・・・」 痛いところを突かれた。 そりゃあまあ・・・ちょっとは店の様子を見たいし、時間もあるから新メニューとか開発してもいいかなと思わないでもなかったし・・・ 俺の視線がつい泳いでしまい、華原さんに俺が本当におとなしくはしていなさそうだってことがバレた。 華原さんが、大きなため息をついた。
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